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小林勝彦の「喜怒哀楽」そこに写真

始まりは…

2000年3月某日 鈴鹿サーキット

その日、鈴鹿サーキットでは全日本選手権フォーミュラ・ニッポンの開幕前テストが行われていた。

撮影のため訪れていた私は、セッションの合間にピットガレージをひとつひとつめぐって、ドライバーがエンジニアと打合せをしたりする姿や表情を狙ってうろうろしていた。

この年から参戦することになっていた近藤真彦選手と、短い時間だがピットガレージで言葉を交わした。

「いままでお世話になってきたモータースポーツの世界に恩返しがしたくて、若手がチャンスをつかめる場を
つくりたかった」という感じの話をしていたのだけど、「チームの準備しているうちに、どうしても走りたくなっち
ゃった。だから、一年だけって、わがまま言わせてもらったの」

モータースポーツの魅力について問うと…

「1/1000秒まで、しっかり結果が出るでしょ、完璧に走れたと思ってもタイムは正直」
リザルドを指差し
「今日だって、これだけのドライバーが走った中でこの順位。自分がやったことに、良くても悪くても数字で
結果がでるんだもん」

「良く二足のわらじって言われるけど、俺は違う。二丁拳銃でバンバン攻めていく」

など…この時、話した内容は、いまも耳に残っている。

たぶん、この時が始まりだった。
by kkphoto | 2010-04-25 13:41 | 日常